源平屋島の戦いで神がかった技で扇の的を射落とした弓の名手、那須与一宗隆が幼少の時代を大田原で過ごしたといういわれから、彼をモデルにした大田原市のマスコットキャラクター。与一くんを活用して、地域おこし協力隊員、与一くんと一緒にコースをめぐる「路線バスの旅♪与一くんとめぐる大田原」ツアーを実施したほか、「全国ご当地キャラクター大集合in大田原」及び「全国ご当地キャラクタースポーツ大会in大田原」といったキャラクター／グルメ／スポーツイベントも開催している。

大田原市内で行われる各種イベントに、与一くんを積極的に活用しており、「キャラクター」と「体験」、そして「商品」へと組み合わせた施策となっている。

■「路線バスの旅♪与一くんとめぐる大田原」
①二次交通があまり充実していない大田原市において、駅から目的地まで路線バスを利用したモデルコースを考案
②キャラクターとともに、大田原市のグルメ、歴史、季節のイベントを楽しむことが出来る
③他市出身の大田原市地域おこし協力隊の目線・協力により、新たな魅力的なスポットや体験も多く含まれている

■「全国ご当地キャラクター大集合in大田原」
①大田原市内の飲食店などを中心に出店し、キャラクターをフックに訪れた県内外の方に大田原市のグルメを知ってもらうきっかけを創出（大田原の特産品の唐辛子「栃木三鷹」を使用したさんたからあげ、大田原の牛肉など）
②会場は道の駅那須与一の郷で開催しており、来場者による大田原市の農産物を購入するきっかけ作りにも寄与

■「全国ご当地キャラクタースポーツ大会in大田原」
①来場者がキャラクターと一緒に競技が出来る全国的にも珍しいイベントで、遠方からこのために駆けつけるキャラクターファンもいる

■与一くんの使用について
①与一くんのイラストを使用する際には与一くん使用届書を提出してもらうことにより、誰でも与一くんを使用することが可能で、キャラクターグッズだけではなく地元の食品などのパッケージにも与一くんが使用されている
②とうがらしの郷づくり推進協議会では与一くんがとうがらしに乗ったデザインがロゴマークとして利用され、とうがらしでの町おこしに一役買っている

「ゆるキャラグランプリ」でも上位入賞している人気の高さとともに、イベントへのキャラクターの活用方法が特徴的。路線バスの旅やスポーツ大会などは、「キャラクターと一緒に体験出来る」という点が大きなポイントになっている。また、他のご当地キャラクターとのつながりを作った上で大田原市でのキャラクターイベントに他地域のキャラクターを集合させるなど、他地域キャラクターとの連動を戦略的に実施している。合わせてクラウドファンディングを活用したイベントなど、インターネットを活用した事例も情報発信とイベントの盛り上げに寄与していると感じる。